どんぐりを預金して、苗木を引き出すことができる「どんぐり銀行」。
毎年5月には皆さんの預金したどんぐりを選別・発芽させて、苗になったものを山に植樹する「植樹祭」を開催しています!
毎回、村民や関連団体の方がたくさん来られ、植樹祭と苗づくりをしたあとはみんなでカレーを食べるのが恒例でしたが、ここ2年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催できず。
今年は村民のみでそっと(笑)再開されました。
来年以降は一般の方にも広く門戸を開いて、預金したどんぐりがどうなっていくのかを見に来てもらえるようになるそうですよ!
そんな大川村どんぐり銀行植樹祭の様子をレポートします!
青空の下山に苗木を植える
当日ははかったようないいお天気!
高知市内はだいぶ暑かったようですが、お山の上の大川村では日差しは強いものの風が涼しくカラッとしているので汗をかいてもすっと乾くさわやかな陽気。
とはいえ帽子と水分補給は必須です。
まずは諸注意や苗植えの説明から。
今年はクヌギの苗以外にも、紅葉やさくらも楽しめるようにとイチョウ、カエデ、桜の苗も植えていくことに。
山に植える苗は3年ほど育てたものを使います。
なので、まだ若木で細いのですが高さはけっこうあります。
今年の苗はこんなに元気!
苗を植えるには、まずクワで根鉢が地面より深く入るくらいの穴を掘り、苗を立ててしっかり埋めていきます。
倒れないようにしっかり踏み固めるのがコツ。
苗はまだ細いので、支柱をたててくくっておく作業も必要です。
これな~んだ?ヒミツ兵器投入!
どんどん植え付けられていく苗木たち。
実は今年はさらに新しい器具を使ってみることになっていました。
それがコチラ。
苗木に白い筒をつけています。
これ、なんだかわかりますか…??
…
………
……………
答えは…
「シカの食害を防ぐためのカバー」です。
実はここには前の植樹祭でも苗木を植えていました。
でも、細くて柔らかい木はシカの食料でもあります。
前に植えていた木はかなりの数が食べられてなくなってしまったそう。
そこで今年は食べられてしまわないように、枝がまだ細いうちはカバーをつけてみることにしたんですって。
さあ、人間の知恵が勝るのか、シカの食欲が勝るのか…
大川村ではヒトと動物だととちらかというと動物優勢なところがあります。
はたして防げるのか…!?
答え合わせは来年ですね!
大川村民は足に吸盤ついてる説
苗木を植える場所は、だいたいのエリアが指定されているのみで、どこに植えるかはみなさん思い思いに決めていました。
だからなのかどんどん難しいところに植えに行く猛者たちが…
なかなか写真でお伝えするのは難しいのですが、足と斜面の角度をよく見てみてほしいのです。
ここ、下から見るとほぼ垂直みたいな角度なんですよ…
完全に崖。
それなのになぜかスイスイのぼっていって上のほうに植えようとする村民たち…
もちろん道も足場もハシゴなんかもありません。
なんなら手も使いません。(苗やクワで両手ふさがりがちなので)
山暮らしで鍛えられているってこういうことなんですね…。
それでもときどき落石が発生して声をかけあったりしていたので、町暮らしの方は真似をしない方がいいと思います…
中の人もこれは無理です…。
それにしてもスゴイ…!
木を植えるだけじゃない苗作りもやってみよう!
来年も再来年も植え続けていくために、またみなさんに苗木をお送りするためにも、苗づくりも行います。
根が出たどんぐりを土を入れたポットに植えていく作業。
こどもたちも喜んでお手伝いしてくれました♪
どんぐりの木は最終的にはかなりの大木になりますが、成長自体はゆっくりゆっくりです。
今回作ったポットが山に植えられるのは2~3年後。
山に植えた苗も3年かかってここまで大きくなったものです。
1年目の苗はまだこんなに小さい。
気の長~い作業ですが、こうやって毎年毎年、数年後のために仕込んでいくことで、ちょっとずつちょっとずつ森を増やしています。
来年は一般オープンなイベントになる予定だそうなので、ぜひこの森の循環に携わってみてくださいね♪
「大川村ふるさとむら公社(白滝の里)」
mail:sirataki@sirataki.or.jp
Tel:0887‐84‐2201