動物図鑑
シカ
一般的なイメージは繊細で臆病なバンビかもしれないが、村的にはお山の悪魔その3。樹皮をはいで木を枯らし、畑の作物を荒らし、多少の柵なら壊して入ってくる。その点ではイノシシのほうがまだ繊細。また車に体当たりして壊すなど、意外とマッチョでアグレッシブなところのある生き物。カワイイからといって近づくと意外に危ない。おいしいのはわかるけど片っ端から新芽食べに来るのほんとやめて。
特徴
- 秋に「ピューーイ!」「キューーイ!」と鳴いてるのが鹿です
- 夕方や早朝に山の中のほうを走っているとけっこうな割合で出くわす
- 車のライトで立ち止まる習性があるため写真は比較的撮りやすい
- おいしい部位:ヒレ。でもこれを食べれられるのは獲った人の特権
イノシシ
特徴
- 主な被害:畑が一晩であなぼこになってる。
- なんなら道も穴ぼこになってる。
- でも肉はすこぶるうまい。
- 猪肉は買おうとするととても高価だが、大川村ではおすそわけでよく回ってくるもののひとつでもある。
サル
昼間によく見かける動物第一位。都会のサルは襲ってくることで有名だが、大川のサルは人が来ると逃げるので攻撃される被害はない。しかしそれでも村的にはお山の悪魔その1である。できた作物を片っ端から引っこ抜いたり(一口しか食べない)、実をもいで捨てたり(一口しか食べない)するので非常に評判が悪い。取るならおいしく食べてほしい。彼らからの農作物への被害は甚大で、多少の柵など意味をなさず、これを防ぐには四方+上もふさがなければならない。もはやハウスでは?くらいの防備が必要。
特徴
- 嫌いなもの:ゆず、トウガラシ、ゴーヤ
- 好きなもの:収穫直前と植え付け直後の野菜
- 大川村には、サルに石を投げてはいけない。という掟がある。(サルは真似して投石を覚えてしまいとても危険だかららしい。)
- おいしい部位:さすがの大川村でも食べない…。
ノウサギ
特徴
- 臆病で繊細。基本夜しか動かない。
- かわいい。
- 実はけっこう悪戯してるけど、もっと派手にやってるやつがいるので目立たないみたいな子
タヌキ
特徴
- よく見られる時期:通年
- 大川では「無害な生き物」。
- 車のライトにびっくりして飛び出してくるので夜の運転には注意。
- 意外とおいしいという話は聞くが、実際食べたことがあるという話は聞かない
ヤマドリ
「あしびきの やまどりの尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む」百人一首で有名な「ヤマドリ」。尾が長い。すごく長い。山にいる鳥全般を指す言葉じゃなく「ヤマドリ」という名前の鳥。尾が13節になると光ったりするという言い伝えがあるそうですが、中の人はあいにく目にしたことはありません…。昼間に大川村奥地の道路をよく横切る。
特徴
- キジのそっくりさん。
- 顔が赤っぽいのがヤマドリ。(青いのがキジ。)
- メスの見分けはあきらめよう。
- 味はとてもおいしいらしい。(レアなのでなかなか食べる機会はない)
アナグマ
昔から人里近くに生息し「むじな」と呼ばれ親しまれている一方、「ハクビシンだと思ってた」「『ムジナ』って妖怪じゃなかったんだ!?」と、いまいちメジャーにならない不遇の子。春になると昼となく夜となく良く道端ですれ違うようになる。けっこう大きいので出会うとびっくりするが、向こうは気づいていないことも多い。
※ハクビシン・タヌキなどといっしょくたに「むじな」と呼ばれていた
特徴
・冬眠するイタチのなかま
・虫やミミズを食べるおとなしい生き物。
・虫堀りに夢中になっているときは至近距離まで近づいても気づかない
・もっさり、おっとり
・食べるとおいしいらしい
カジカガエル
「清流の歌姫」とまで言われる、鳴き声が美しいカエルの王様(でも見た目は普通のカエル)。古今和歌集にも詠まれるほど、昔から美声で有名。江戸時代には一般に飼育され、「世界最古の両生類ペット」といわれているらしい。渓流に住み、岩に貼りついて暮らしている。擬態が上手でわりとよくいるはずではあるが、見つけるのは至難。夜は瞳孔が開いていやに可憐な顔つきになるカエル。飼うのは難しいので、お持ち帰りしないでここで歌だけ聞いてってね。
特徴
- 体はひらべったく、岩に張り付かれると見分けがつかない。
- 仲間に触発されて鳴くらしいので、川で鳴きまねをしてみたらホンモノが聞けるかも?
- 世界最古の愛玩両性類。
- 鳴き声:「フィフィフィフィフィ」(鹿の鳴き声に似ているから「河鹿(カジカ)」)
オンビキ(ヒキガエル)
大川村では「おんびき神社」があるくらい敬われてきた、神さまのお使いの生き物。オンビキさま。でかい。前足を伸ばし顎を上げて立っている姿は確かに威風堂々。引かぬ媚びぬ省みぬを地でいくカエルで、人が通ろうが車が来ようがつかみ上げられようが、自分が動きたくなければテコでも動かない。その崇高な志のため、ときどき道路で平べったくなっている。雨季には道路にお地蔵様のようにびっしり立っている。せめて車が来た時くらいはどいたらいいと思う。
特徴
- 引かぬ・媚びぬ・省みぬ
- 活動期:春~秋。
- 大川では油をとることはなかった
- 耳あたりから白い毒の粘液を出す(嫌がることはしないが吉です。中の人は見たことないです)
アカハライモリ
真っ赤なおなかでいかにも毒がありそうなのに、実はアマガエルと大差ない程度の毒性。しかも赤いのは腹側なので、食べられ始めてからしか気づかれない。子供でも素手で捕まえられるほどトロく、生まれた時から水の中で暮らしているくせに大人になった瞬間カナヅチになって溺れる、そんなどこまでも要領の悪い生き物。弱肉強食の自然の中で今まで生き残れた奇跡。そう思うと愛しい…デショ?
特徴
- 両生類(いつも間違われるヤモリは爬虫類で赤の他人です)
- 赤ちゃんはウーパールーパーのような見た目でとてもかわいい。
- 昔はどこにでもいたが、今や準絶滅危惧種。
- 好きなところ:流れの少ない水たまりのようなところ(流れがあると溺れるから。)
- 好きな食べ物:動きがゆっくりのもの(早いとつかまらないから。)
- 大川村ではわりとどこでもいる。
シマヘビ(カラスヘビ)
シマヘビには全身真っ黒の黒化型が産まれることがあり、「カラスヘビ」と呼ばれている。大川では子供たちに「毒がある」「ちょっかい出すと追いかけられてずっとついてくる」といって触らないよう教えていた。毒はないがそのぶん臆病で気が荒いからかもしれない。(もちろんマムシは触るな逃げろと教えます。)子供のころはヨコ縞で、大人になったらタテ縞になる。
特徴
●はっきりした縞(もしくは全身真っ黒)と赤い目、小さい頭が特徴
●黒いものは「カラスヘビ」と呼ばれる
●大川村では春~秋にかけてかなりよく見かけるヘビ
●木登りは下手だが足は速い(足ないけど…)
サワガニ
大川には赤いのと青いのがいる。そこらへんの側溝から、駐車場や道路で出会うこともよくある。青いのは昔からウルシなどにかぶれたときにつぶしてそのまま塗ったり湿布にしたりしたそう。もともと大川にはサワガニを食べる文化はなかったが、四万十などからサワガニ料理を作る文化が入ってきて、赤いのだけは食べるようになった。青いのはおいしくないらしい。
特徴
- 体長10センチ弱
- 赤いのと青いのがいる
- かわいい
- 気を抜くと挟まれて痛い
- 赤いのは美味しい
アサギマダラ
沖縄から北海道まで遠大な距離を「渡る蝶」として有名。ナゼあんなにきゃしゃな体と羽で2000㎞近くも移動するのか。ごはんならいっぱいあるんじゃないのか。なぜそんな面倒なことをするのか。ナゾの多い蝶。6月頃に大川村にも立ち寄ってくれる。羽が水色でとってもキレイ。長旅の後なのでいたわってあげてね。
特徴
- 飛来次期:六月頃
- 好きな花:トキワマンサク(村ではよく来ます)
- 移動距離:最大で2500km
- 特徴:茶色の枠に水色の羽がとてもキレイ
ミヤマカワトンボ
せせらぎの宝石カワトンボ。あまり人を怖がらないので、夏場川べりに降りるとかなりの確率で見られる。かなり接近しても逃げないことも。透き通った琥珀色の羽と、メタリックなブルーの体が深い青の川の水とあいまってとってもキレイです!大川村で1、2を争う「映える」虫。
特徴
- 特徴:琥珀色の羽とメタリックな青緑色のスリムな体。キレイ!
- サイズ:7~8センチ。実はカワトンボ界では屈指の巨体の持ち主。
- いる場所:初夏~秋口までの川。せせらぎの中の石にとまっていることが多い。
ヤマガラ
「ごはんをもらいに来る鳥」ナンバーワンのヤマガラ。好奇心が強く大胆なので、ならせば人の手までごはんを食べに来てくれるフレンドリーな小鳥。人んちの庭から山奥までよく見られます。オレンジのお腹がカワイイけど、ジョウビタキと紛らわしいので注意(ほっぺが白いのがヤマガラ、羽に白点があるのがジョウビタキです)
特徴
- 性格:大胆でフレンドリー。人の近くまで来てくれる鳥。
- おなじくお腹がオレンジのヤマガラと紛らわしい